【心に残る素晴らしい光景(特別編)】 |
![]() 何もしないでジッとしていると、体にも心にもカビが生えそうなので、今回は次の山行までのつなぎとして「心に残る素晴らしい光景(特別編)」として、夏山のブロッケン現象についてまとめてみた。 何度も山行を重ねていると、一度や二度は、見晴らしの良い山頂や尾根で、霧や雲海の中に、自分や山の影が映り、その周囲に虹色の光の輪を見ることがある。 ときにはその光の輪は、消えたり現れたり、大きくもなり小さくもなり、又いく重にもなることもあり目を奪われる。 自然現象(大気光学現象)の奇跡とも言える「ブロッケン現象」である。(写真) |
![]() ときには奥行きや巨大な姿にピックリすることもあり、妖怪にも見えることから「ブロッケンの妖怪」又は怪物とも呼ばれている。(写真) ブロッケン現象が発生する条件は、 1.観測者の後方から太陽の光が指していること。 2.観測者の前方(影ができる方向)に霧や雲海があること。 3.観測者の影が霧や雲海にとどくことができる程度の太陽の傾きがあること。 などで、その条件を充たしていても、太陽の光の強さや霧や雲海までの距離などで、光の輪の色の鮮やかさ、大きさ、輪の重なりなど、大きく左右される。 |
![]() それは雨(光の波長に比べて充分に大きい)と雲や霧(光の波長に近い)の粒子の大きさの違いに起因する。 粒子が大きくなるにつれ、ブロッケン現象の輪の大きさは小さくなり、更に大きくなると見えにくくなる。 同時に虹が現れ始める。 その中間の大きさ(半径10μm程度)が小さなブロッケン現象と色の付かない虹(白い虹)が同時に現れる条件のようである。 二つが同時に現れるのは珍しいのは珍しいが、「ブロッケン現象」と「白い虹」として極めて珍しいことではなく、九重でもまれに見かける。(写真) |
![]() これらの箇所に共通しているものは、前方(影ができる方向)が足元から鋭く切れ込んでいることで、この地形だと、少々太陽の位置が高くても、霧に自分の影を投影することができる。 ブロッケン現象は霧の中に伸びた影と周りにできる光の輪の二つの現象をまとめて指している。 しかし、霧と影と光の輪だけでは一つの風景としてはつまらない。 私が何よりも重視しているのはその背景である。 ブロッケン現象と九重ブランドのコラボ景。 これこそ最高のブロッケン現象で、この光景が実に堪らない。 以上のように、ブロッケン現象は、科学的に説明されるとは言え、神々の領域を思わせる荘厳な雰囲気があり、それが山の醍醐味である。 この夏山で大いに楽しみたい。 |
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【つり尾根のブロッケンの妖怪】 ガスは気まぐれ。約束された夜明は反故にされても、余りあるSHOWを演じてくれた。 |
2006年7月13日撮影 |
【1024*768】・【800*600】 |
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【超一級のブロッケンの妖怪】 色、煌き、背景、何もかもが最高のブロッケンの妖怪。久々の獲物に大興奮。 |
2011年7月31日撮影 |
【1024*768】・【800*600】 |
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【最後のブロッケンの妖怪】 霧が切れ星生山が見えて来た。最後のブロッケンの妖怪は星生山を背景に。 |
2011年7月31日撮影 |
【1024*768】・【800*600】 |
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【星生崎のブロッケン現象と西千里が浜】 デタ〜!デッカイ!。形も最高!色も最高。西千里が浜がまるで箱庭に見える。 |
2008年8月2日撮影 |
【1024*768】・【800*600】 |
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【霧雲の瀑布とブロッケン現象】 霧雲が久住山を越え瀑布となり落ちる。珍しい光景にブロッケン現象が華を添えた。 |
2005年8月3撮影 |
【1024*768】・【800*600】 |
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【最高の霧雲最高のブロッケン現象】 こんなに美しい霧雲の流れは初めて見た。最高の舞台に最高のブロッケンSHOW。 |
2006年8月4日撮影 |
【1024*768】・【800*600】 |
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【三俣南峰の白い虹とブロッケン 】 三俣南峰に現れた白い虹。ブロッケン現象と同心円の鮮明なアーチを懸けていた。 |
2006年8月13日撮影 |
【1024*768】・【800*600】 |
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【乱舞する霧雲とブロッケンの妖怪】 一直線に押し寄せた霧雲が山を越え乱舞する。舞に誘われブロッケンの妖怪が現れた。 |
2004年8月13日撮影 |
【1024*768】・【800*600】 |
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【ガス景色に華を添えるブロッケンの妖怪】 ガスが晴れたのが遅く、太陽が高くなり過ぎているが、ガス景色に華を添えていた。 |
2010年7月18日撮影 |
【1024*559】 |