今回の山行き
九重

【今回のコース】
男池-隠し水-ソババッケ-大戸越-大戸越上-大戸越-ソババッケ-隠し水-男池-散策

2017年6月23日(金) 晴&曇 男池登山口 9時36分 気温20度〜22度
ミヤマキリシマ(深山霧島)のシーズンが終われば、九重の花の舞台はオオヤマレンゲ(大山蓮華)に移る。
オオヤマレンゲはミヤマキリシマほどの爆発的な人気はないにしても、優美な容姿は天女の羽衣か、あるいは天女の舞を連想させるのか、別名「天女の花」とも呼ばれ、誰もが心惹かれる。
九重では生地として鳴子山が良く知られているが今回は大戸越である。
いつもなら大戸越はピークを過ぎ、鳴子山が見頃を迎えている頃で15年6月21日はすでに鳴子山にいた。(写真)
今年は全般的に花が遅れているし、前々回(6月9日)の確認でも今回は大丈夫と確信していた。

牧の戸も長者原も、そして男池のPも車は少ない。
Pの少なさがミヤマキリシマのシーズンを終えたことを知らせてくれる。
いつものことだが華やかな宴のあとは一寸寂しい。
男池登山口取付き9時36分。
天気は霞のある晴。気温20℃。
梅雨が本格化して後の予報を見てもズラリと雨マークが並んでいる。
この日も夜明は重い曇空で雨も予想されたが次第に晴れてきた。
取付きに遅れたのも天気に迷いぐずぐずしていたからである。
(鳴子山に舞下りた黄芯&紅芯の天女 2015年6月21日撮影)
【800*600】【800*600】

林内は湿度が高くまるで蒸し風呂だ。
肌にまつわり帽子の先からは汗が滴る。
隠し水で予備のペットボトルにも水を一杯に入れソババッケへ。
ソババッケではヤマボウシ(山帽子)が咲いていた。
ヤマボウシは坊さんが座禅をしているようなユニークな花で、白い花に見えるのは苞で、その中央の黄緑の球状をしているのが花。
3年前、波が打寄せるように大咲きしていたのを今でも忘れない。(写真)
大戸越に着くとまだ陽は残されていたものの三俣山はガスが発生流れていた。
天気は明らかに下り坂で遅かれ大戸越もガスに包まれる。
陽射しがある間に花を見て置きたいので昼食は後回しにし直にポイントへ。
(波が打寄せるように大咲きしていたヤマボウシ 2014年6月19日撮影)
【800*453】

ポイントに着くなり驚いた。
どれだけの花が付いているのだろうか。
こんな花の付きは今迄見たことがない。
枯花が3分の1、今ピークの花が3分の1、それにまだ蕾が3分の1、全体的には今がピークと思えるが、蕾が沢山あるので当分は楽しめる。
しかし、これから梅雨が本格化しそうなので、これが最後かも知れないと思い、上に下に色々と角度を変え、陽射しがある間、目一杯楽しんだ。(写真・下1〜3)

ところで、オオヤマレンゲの花の芯(雄しべ)は地味な黄色と派手な紅色の2種類があるのは御存知だろうか。
黄芯は古来日本に自生する花で、赤芯はオオバオオヤマレンゲと呼ばれ朝鮮半島並びに中国から渡来したと記されている。
なぜ植生のない九重に紅芯花があるのか、謎めいて興味があるが、それはさて置き美しいのはどちらかになると、やはり多くの人は派手で妖艶な魅力がある紅芯花「紅い天女」に手を上げるに違いない。
鳴子山は紅芯もあるにはあるが殆どが黄芯で、大戸越は全てが紅芯である。
(大戸越でピークを迎えていた紅天女 12時14分撮影)
【800*600】

更に上に上がり、黄芯の天女の確認を予定していたが、ガスがかかる時間が長くなり、天気が崩れて来ているように思えた。
急ぎ大戸越に戻りベニバナニシキウツギ(紅花二色空木)の中で昼食を摂り下山。
下山途中、キヨスミウツボ(清澄靫)ワタナベソウ(渡辺草)(写真・下4〜5)が気になり確認。

キヨスミウツボは雨が続けばもう4〜5日で靫(うつぼ)型に成長しそうだ。
キヨスミウツボは一見キノコにも見えるが、ハマウツボ科の寄生植物で唯一本種のみで属を構成する。
花の名前は千葉県の清澄山で発見され、成長した花の形が弓矢を入れる靫に似ることに由来するとか。
次回に靫に成長した姿を見てみたい。
ワタナベソウも咲き始めていた。
ワタナベソウは最初に発見した人の名がついた希少な花で日本固有種でもある。
帰宅途中、マイヅルテンナンショウ(舞鶴天南星)も予定していたが伐採されたとのこと。
(下山途中咲き始めていたワタナベソウ 16時撮影)
【800*800】

下山後、久々に山仲間で花博士のHERO さんにお会いした。
聞けば、黒岳でオオヤマレンゲの新天地を散策、否、正確には5年掛りの捜索をしていたとのこと。
成果は写真を戴いたので有難く掲載させていただいた。(写真・下6〜8)

見れば二つ三つの天女が同じ方向を向き並んでいる。
これらは何でもない姿に見えるかも知れないが、こんな咲姿はありそうでない。
最後などは葉の上にキチッと乗り体の傾きまでシンクロしている。
まるで双子ではないか。
これ迄の経験では、オオヤマレンゲは個性が強く(本当は判らない)、花が近距離で同じ方向に向くことは少ない。
花も美しく並びも美しい。
素晴らしい。何とも素晴らしい新天地の「天女の花達」である。
(黒岳新天地の天女の花 HERO さん撮影)
【800*531】



【美紅天女】
純白の花弁と紅芯が魅力の紅天女。加えて光と影が妖艶な美しさを引き立てていた。
2017年6月23日12時8分撮影
【1024*768】【800*600】


【隠れ紅天女】
裏側の見えないところに案外良い天女が隠れている。見つけたぞい(苦笑)。
2017年6月23日12時15分撮影
【1024*768】【800*600】


【てんこもり紅天女】
九重では希少種の紅天女。今年の大戸越はいつになくてんこもりで舞い下りていた。
2017年6月23日12時32分撮影
【1024*768】【800*600】


【咲き始めたワタナゲソウ】
人名が付いた花はそれ程多くはないがその中の一つ。日本固有種で希少種の花。
2017年6月23日15時57分撮影
【1024*768】【800*600】


【特徴的な花と葉】
良く見ると沢山の毛が目に付く。花がなくても葉が大きな紅葉手で直にそれと判る。
2017年6月23日16時1分撮影
【1024*768】【800*600】


【新天地に咲くオオヤマレンゲ】
5年間の紅天女の捜索でやっと辿りついた新天地。直近くに黄天女も咲いていた。
2017年6月23日HERO さん撮影
【1024*702】【800*548】


【仲良く3紅天女】
こんな光景あまり見ない。天女は個性が強いのか同方向に向いて咲くことは珍しい。
2017年6月23日HERO さん撮影
【1024*681】【800*532】


【双子の紅天女】
葉の上にキチッと乗り体の傾きまでシンクロしているような。まるで双子の紅天女だ。
2017年6月23日HERO さん撮影
【1024*680】【800*531】

 前回(6月15日)の山行き

デジタルカメラ:オリンパス E-1
画像処理ソフト:Adobe Photoshop CS2(高圧縮)

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