今回の山行き
九重

【今回のコース】
牧の戸-沓掛山-西千里が浜-久住避難小屋-天狗が城-中岳-池の小屋-遭難慰霊碑-久住分れ-西千里が浜-沓掛山-牧の戸-
タデ原湿原-久住高原

2019年8月2日(金) 晴 牧の戸 2時30分 気温14度〜22度
梅雨が明け九重は夏本番。
山肌の緑が深まり妖精達もひと時の夏を彩る。
今回は前半が令和My 初日(5月4日)以来の朝駆け。
後半は前回咲き始めていたアオタチカモメヅル(青立鴎蔓)ノカンゾウ(野萱草)がピークを迎えているはずである。

前夜は牧の戸に車泊。
P到着は20時、車は4台しかない。
ミヤマキリシマ(深山霧島)のシーズンを思えば嘘のようである。
アラームで目覚め2時30分に取付く。
天気は晴。気温16℃。
朝駆けが最後にヒットしたのは昨年の6月22日。(写真)
筋引く黒雲が真赤に燃えてくれた。
その2箇月後に骨折したこともあり、もう一年以上もヒットがない。
しかし、たとえヒットがなくても、夏の半端のない暑さを思えば、片道なりともクーラーがほしいものだ。
夏本番の牧の戸コースは朝駆けホタル(九重ホタル)のシーズンでもある。
(雲燃え心燃えた夜明 2018年6月22日撮影)
【800*600】

牧の戸上の第一展望台まで上がると薄いガスが発生していた。
直近の九重をライブカメラを見ていると、牧の戸の上はガス、山頂は晴れているパターンが多いので、上は晴れていると信じていた。
扇が鼻分岐手前で星が見えガスは完全に晴れた。
予想通りの展開にニンマリである。
ガスは晴れても前後に九重ホタルは見えない。
今日は山頂は貸切かもと思いながら星生崎下に掛かると、久住山と天狗が城にホタルが見えた。
何だ貸切ではないかと残念に思う反面、心の何処かでホッとしている自分がいたのも否めない。

天狗が城山頂に着いたのは夜明30分前。気温14度。
汗ビッショリの身体には少しの風でも寒い。
シャツとパーカーを加えて夜明を待つ。
グラデする黎明が美しい。
中岳の上空に鱗雲の塊が筋を引くような複雑な形の黒雲とピーカンに見えた大船山の上空に薄い雲が見えていた。
始めその黒雲が色付き大きく焼けるかと期待したが、途中で消えてしまいガッカリ!
でも今日はこれで終わらない。
目にやっと見える期待できそうもない大船山上空の薄雲がシッカリと燃え始める。(写真・下1)
それにシンクロするかのように一旦鎮火した黒雲も再び燃え始め、そのまま夜明を迎えた。(下2〜3)
ベストではないが予想外の展開に目が離せない。忘れかけていた朝駆けの醍醐味に酔いしれた。
(予想外の展開に目が離せない夜明 5時19分撮影)
【800*600】

今牧の戸コースはノリウツギ(糊空木)一色で、「夏は青」の山肌を白く染めている。(写真)
まるで遠目には真夏の雪景色だ。
反面、ミヤマキリシマの大敵としても知られている。
成長力がミヤマキリシマに比べて遥かに強いためだ。
このままだと、近い将来にはミヤマキリシマは九重では見れなくなるとも言われている。
誰もが平治岳や立中山で、伐採されたノリウツギが積まれた光景を目にしたことがあるだろう。
伐採はその予防であるが、自然を相手にどれだけの効果があるかは判らない。

ノリウツギの和名は樹皮から和紙を漉(す)くのに使う糊(のり)を取るのでその名がある。 それで別名ノリノキとも呼ばれている。
また面白いのは、ウツギの名がついているのにアジサイ(紫陽花)の仲間で、白い花のように見えるのは「装飾花」と言われ萼片(がくへん)が花弁状に変化したものである。
径2〜3mm程の白い小さな粒のように見えるのが本当の花である
それはさて置き、ノリウツギはミヤマキリシマやツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)の華やかさはないにしても、山肌を白く彩る姿は夏山九重の風物詩でもある。
今回はこの御池周辺のノリウツギをレポしながら下りることにした。(下4〜7)
(天狗が城北斜面を白く染めるノリウツギ 5時58分撮影)
【800*600】

陽射しの下での気温は25度前後。9時を過ぎると急に暑くなる。
糊の木に糊付けされて途中下車が長くなるものの、いつもの復路の散策は忘れない。

今牧の戸コースは、
イブキトラノオ(伊吹虎の尾)、イヨフウロ(伊予風露)、オトギリソウ(弟切草)、クルマバナ(車花)コバギボウシ(小葉擬宝珠)(写真)、サイヨウシャジン(細葉沙参)、シモツケ(下野)、シモツケソウ(下野草)、チダケサシ(乳茸刺)、ノギラン(芒蘭)、ノハナショウブ(野花菖蒲)、 ヒヨドリバナ(鵯花)、ホソバシュロソウ(細葉棕櫚草)、ママコナ(飯子菜)、ミソハギ(禊萩)、マツムシソウ(松虫草)、モウセンゴケ(毛氈苔)ヤクシマホツツジ(屋久島穂躑躅)、ヤマアジサイ(山紫陽花)、ヤマサギソウ(山鷺草)、ユウスゲ(夕萓)、ワレモコウ(吾亦紅)、などが咲き、
イタドリ(虎杖)、キリシマヒゴタイ(霧島平江帯)、フクオウソウ(福王草)などが蕾を膨らませていた。

牧の戸下山10時前。日陰の気温22度。ひと息してタデ原湿原へ。
途中ベニカンゾウ(紅萱草)(下8)が最後の花を咲かせていた。
(ブロッコリー丘に咲くコバギボウシ 8時44分撮影)
【800*600】

アオタチカモメヅルは笹に蔓を巻き上げ咲いていた。(写真・下9)
同じ仲間で色が黒いタチカモメヅルも咲いていたが木道から遠くて良く見えない。
一般的には前者が後者よりも希少種だが、タデ原湿原では木道の上から見える範囲が限られるので撮影は後者が苦労する。
粘れば何とかなるかも知れないが今回は余りにも暑過ぎて早々にあきらめたのが真実である。

久住高原ではノカンゾウがギリギリセーフのピークを迎えていた。(下10)
いつもは一輪の花と蕾のセットが多いが、今回は同時に咲いている二輪の花がいくつか見られた。
やはり複数咲いてくれると見栄えが一段と良くなる。
今回は山良し花良しの一日。
今年一番の暑さで脳味噌も沸騰したが気分ええなあ〜・・・。
(タデ原湿原のアオタチカモメヅル 11時1分撮影)
【800*600】


【予想外の展開を見せた夜明】
一度は燃え始めた筋を引く雲が鎮火し、まさかの薄雲に延焼する予想外の展開に。
2019年8月2日5時17分撮影
【1024*517】


【二色の燃雲の夜明】
再び黒雲が燃え始める。ピンクと真紅の二色の燃雲。まさかの夜明に酔いしれた。
2019年8月2日5時20分撮影
【1024*498】


【一転二転した夜明】
美しい。雲が焼けては消え、消えては焼ける。夜明はバランス美で〆てくれた。
2019年8月2日5時28分撮影
【1024*610】


【九重の風物詩】
山肌が斑に見えるのはノリウツギ。夏山を白く彩る姿は九重の風物詩でもある。
2019年8月2日5時34分撮影
【1024*768】


【まるで真夏の雪景色】
梅雨明の御池の水も一杯ならばノリウツギは更に一杯。まるで真夏の雪景色だ。
2019年8月2日6時37分撮影
【1024*768】


【御池周囲のノリウツギ】
陽射しを待つ浅黒い山肌に白いノリウツギが映える。青空を映す御池もいい。
2019年8月2日6時42分撮影
【1024*768】


【夏本番パノラマ景】
「針の耳」からの夏本番パノラマ景。稲荷寿司をほう張り絶景かな! 絶景かな!
2019年8月2日6時59分撮影
【1024*432】


【シーズン最後のベニカンゾウ】
ピークはとうに過ぎてかなり草臥れている。でもこの派手な姿を見て置きたくて。
2019年8月2日10時35分撮影
【800*800】


【希少種アオタチカモメヅル】
タチカモメヅルの変種で花は黄白色をおびている。探すのは結構苦労するかも。
2019年8月2日10時56分撮影
【1024*768】


【見栄えアップのノカンゾウ】
いつもは一輪の花と蕾のセット。今年は二輪の花もあり見栄えがアップしていた。
2019年8月2日13時38分撮影
【1024*635】

 前回(2019年7月12日)の山行き

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